■第7号 エネルギーシステム (2005年04月18日) 前回の話につながるエネルギーシステムから、始めます。 と言っても、身体のエネルギーの問題については、今まで、医療できちんと扱われていないのです。しかし、人間を含め、生き物が活動するためには、エネルギーが必要ですし、そのシステムも必要なのです。どんなに、分子や遺伝子のことが詳しく分かったところで、エネルギーがなければ、動くことは出来ないのです。 そして、このエネルギーシステムを動かすためには、食と呼吸が必要なのです。食で言えば、十分な栄養をとって、食べたものが消化され、きちんと排泄されるというルートが守られているかが肝心です。また、腸管では、食べたものを消化、発酵するための細菌叢が完成されていることも大切です。ですから、抗生物質を使う治療が長引き、腸管の細菌叢が壊されると、身体に良くないのです。安易な抗生物質の服用は、避けるべきなのです。 さらに言えば、エネルギーは燃焼してはじめて大きく利用できるのですから、熱を奪うようなことは、エネルギーの無駄遣いになります。つまり、身体が冷えていると、それだけ温めるためのエネルギーが必要になります。ということは、冷房がきいた部屋に長くとどまったり、冷たいものをとりすぎると、エネルギーのロスになり、病気の原因にもなるのです。 ですから、冷房や冷蔵庫の普及は、生活を快適にする一方、病気を増やす大きな原因にもなってきたのです。子どもたちが好む冷たい飲み物は、消化管を冷やし、体力を奪い、抵抗力を落としています。特に、冬にアイスクリームを食べるなどということは、非常に危険な行為であることを、お母さん方は、認識しておくべきでしょう。 また、オフィスで働く女性たちの冷房病も悩みの種ではないでしょうか。職場での強い冷房から解放されて家に帰ると、体が温まり、血流が増えますが、激しく冷やされた反動で血流量が急激に上昇すると、だるくなるという症状がでます。副交感神経が、過剰に優位になりますから、お腹が痛くなったりもします。もし、このことで、お腹が痛いといって、病院へ行って消炎鎮痛剤をもらって痛みを抑えようとすると、出口のない冷えの世界へ、足を踏み入れることになります。なぜなら、消炎鎮痛剤は、身体を強く冷やす作用を目的とするからです。 女性にとっては、冷えは大敵です。上の例のように、痛みを止めるはずの薬の服用が、冷えを生み、身体のエネルギーシステムを破綻させてしまうのです。そして、さまざまな病気を引き起こしてしまいます。女性の生殖機能器官での発ガンは、冷えから誘発されていると考えられます。発ガンに至らなくても、月経困難症、子宮内膜症、子宮筋腫、卵管炎、卵巣嚢腫なども、冷やされたり、消炎鎮痛剤の長い服用によるものだと考えられるのです。 第6号で、エネルギーシステムと自律神経が連動していることについて、述べていますが、身体に入ってきたエネルギーを効率よく使うという指示を出しているのが自律神経であり、身体や体調を全体的に把握できるシステムなのです。 今回のまとめは、【身体の冷えはエネルギーシステムを破綻させ、病気を引き起こす原因となる】ということです。次号はもう少し、自律神経について述べ、現代医学の問題に、触れていきます。次号まで、楽しくお過ごしください。(^‐^) |