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病気にならない生き方

■第19号 最終回 (2006年08月07日) 
いよいよ今回が最終回です。
人間の腸内に腸内細菌(微生物)がいることはよくご存じだと思います。また、約300種類でその数、約100兆個住みついているのですが、最も大切な働きは、約3,000種類の生命力の源であるエンザイムを作っていることです。
ところで、腸内細菌には、善玉菌と悪玉菌がいるということもご存じでしょうが、元々、このような区別は、人間が勝手にしているもので、生物の進化を考えると、要らないものは退化していっているわけですから、そういう意味では、悪玉菌といっている腸内細菌も、実は、人間にとって必要なものなのかもしれませんね。
それはともかくとして、エンザイムの重要性は、何度も書いていますが、このエンザイムを最も消耗させるものが、フリーラジカルなのです。現在は、フリーラジカルが主な病の原因と言われ、あらゆるストレスなどにより、フリーラジカルが発生しやすい環境におかれています。ですから、エンザイムを増やすためには善玉菌に頼らざるを得ないのです。そのためにも、よい食事や生活習慣を身につけることが大切なのです。
そして、この食生活を考えるときに「身土不二」つまり、人の体と土地は切っても切れない関係がある、もう少し具体的にいうと、その土地にできた作物をその土地に住む人が食べる、ということが、食生活の基本になるのです。
ところで、その土地にできる食物なら何を食べてもいいのでしょうか。化学肥料で作った作物には、ミネラルが不足しますし、農薬をまいた土地には、土着菌もいません。前述した、腸内細菌同様、害虫、益虫というのも、人間の都合で分けたものに過ぎません。自然界では、害虫、益虫にかかわらず、虫が作物にとまることによって、「キチンキトサン」が植物に吸収され、生命維持に貢献しているのです。ところが、農薬のおかげで「キチンキトサン」が吸収されずに農薬が吸収され、これを人が食べることになり、健康を害することになります。
また、農業用水は、農薬や河川の汚染、生活排水の影響から汚染され、これが植物に吸収されます。植物を通して吸収される毒素は、よい水を飲むことで、ある程度排出されるのですが、通常の上水道の水では、毒素排出には不十分でしょう。
そして、ハウス栽培の野菜が、問題です。害虫被害の軽減や季節はずれの野菜など、農家にとっては、収入の面からいえば都合がいいものかもしれません。しかし、ハウス栽培の作物の多くは、ビニールにより太陽光線が遮断されている場合が多いのです。これが、植物の持つ、良さを軽減させるのです。つまり、太陽の紫外線を受け、これから身を守るために、植物は、ビタミン類やポリフェノールなどを自ら作り出すのですが、遮断されることにより、これらの含有量が減少してしまいます。
自然は、長い年月をかけて、すべての生物、植物がその生を維持できる仕組みを作り上げてきたわけですから、人間の浅知恵などたかが知れたものです。私たちは、こうした自然の仕組みを理解する必要があるようです。
それでは、新コラムまで、楽しくお過ごしください。(^-^)

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