■第13回 こころと生命の関係 (2007年04月25日) 健康生きがいづくりアドバイザー 小池喜四雄
「あなたは、“こころ”がどこにあると思いますか?」。健康と生きがいについて講演依頼があったとき、私はよくこんな質問から始めたりします。 健康も生きがいも、それに決定的にかかわっているのは“こころ”だと思うからです。面白いことにこの質問に対する参加者の答えは、いくつも出てきます。 例えば胸、腹、頭、目、脳、手と足、全身、身体の外などです。 皆さんは“こころ”はどこにあると思われますか?多様な答えが返ってくるほど、人々は“こころ”に関心を寄せていることがわかります。 または、日常会話の中で“こころ”の話題が出たとき、一番都合のよいところを各自想像して自分に当てはめて考えるからでしょうか。このように“こころ”は、私たちの日常生活や身体全身に深いつながりを持っているからに違いありません。 まさに“こころ”は“健康と生きがい”やそれを生み出す「生きる力(人間力)」とも深い関係がありそうです。 「生きる力(人間力)」とは5つのインテリジェンス(知性)から構成されていると考えます。それは、“知る力”、“感じる力”、“行う力”、“場の力”そして“活(い)かす力”の5つの総合したものといえます。これらの“力”すべてを動かしているのが“こころ”だと考えると分かりやすいでしょう。 この“こころ”と切っても切れない関係にあるのが“笑いの力”だといわれています。“笑いの力”については、リュウマチ、糖尿病や他の病気との関連性について学会で素晴らしい発表もなされています。筑波大学の名誉教授・村上和夫教授が吉本興業とタイアップして“笑いの力”について実験したのは有名な話です。 アメリカでは約40年も前に“笑いの力”で難病治療を成し遂げたノーマンカズンズさんの例も報告されています。 ところで健康・生きがいについて、私が関心を持ち始めたのは50歳になったころからです。それまで仕事人間一筋だった私は、父親が亡くなった年齢に達したとき、健康と生きがいの大切さを改めて痛感しました。 自分自身のこともさることながら多くの人々と、健康・生きがいについて同じ思いを共感・共有し、一度しかない人生を生きがいを持って楽しんで生きたいと考えたからでした。 このころ、「笑顔サロン」を主宰していた昇医師(現日本笑い学会副会長)と出会い、笑顔の大切さや健康への影響など、幅広く人生のあり方を学びました。 御堂筋パレードにチンドン屋として共に出場したこともあります。健康・生きがいに関係するいくつかの資格にもチャレンジしました。その中には「笑いと生きがいメンター修士号」の取得や「日本笑い学会・講師団」登録などがあります。 私が日常、健康・生きがいのために心がけているいくつかをご紹介しましょう。 体の柔軟性を保ちつつ強くする。脚や口の筋肉を鍛える。とにかく1日20〜30分間、平素使わない筋肉を出来るだけ使う。 体力をつける。高齢者は無理なダイエットはしない。やせすぎは身体の免疫機能を落とす。ごはんを中心に和食が良い。 血液の流れをよくする。身体(内臓)の冷えは、免疫機能を低下させる。手足などの末端の神経を刺激し体を温める。血液をサラサラにする。運動・食事・水・呼吸をバランスよく。時には適量のアルコールをたしなむ。 生活のリズムを整える。1日のリズムは日の出と共に。起床・運動・食事・休息・睡眠のリズムが大切。
血液・リンパ液などの流れのリズム感が必要。夜は休息・修復の時間。 みずみずしい体を保つ。人間の体の60〜70%は水分。発汗、排泄、循環と常に水分を出し続けている。1日1.5〜2リットルの水を飲む。しっとり肌、みずみずしい肌のために水は必然。(奈良日日新聞掲載)
それでは、次回まで、楽しくお過ごしください。 (^‐^) |