■第20回 芽生えた小さな親切(2007年06月13日) 健康生きがいづくりアドバイザー 松村啓子
私と「健康生きがいづくり」との出会いは、県の「シルバー110番」に勤務の時でした。 高齢化が速いスピードで進行し、若い人たちは都会に集中し、過疎化になりつつある町村(ふるさと)には高齢者の1人、2人暮らしが増加してきました。 そこで各県は、全国組織でシルバー相談センター設置に動き出しました。 バブルがはじけ、薔薇(ばら)色に輝いていた社会の中から、高齢者に対して暗い雲が漂いだしてきました。 今まで社会に貢献してこられた人に対して、「明るい光を見いだしてもらい、安心で安全に人生を全うしてもらえるように」と、あらゆる面からの相談を受け、心をいやしていただき、楽しい日々を送ってもらえるようにとの思いで「シルバー相談センター」が開設されたと聞いています。 私たちは、全国に視察研修に行き、県の実情に合ったコーナー作りを検討しました。 その時に、この健康生きがい協議会の話が盛り上がり、奈良県でも誕生しました。各自の持ち味を十分に生かし、各市町村での社会教育学習に実践を通しての講演や地域活動に協力してまいりました。 その時々のニーズは変化しています。 私たちは、正しく理解し、押しつけにならないように、相手の人格を尊重しながら活動していることで「明日はわが身」を実感しています。 活動自体が「小さな親切」かもしれませんが、自分の周りで1人でも喜んでいただけることに対して、私自身はさらなる喜びを感じ、地球市民の一員であることに感謝しつつ、日々を送っています。 1人では小さなことでも、多数集まれば多くの人の心のかてとなれるよう、これからの一粒の種になり、自分を励ましつつ、私の人生に向かって行きたいと思います。(奈良日日新聞掲載)
それでは、次回まで、楽しくお過ごしください。 (^‐^) |